end of shite

虚無に向けての日記

こんな晴れた日は毛根をぶちのめしに街へ

毛根をぶちのめしに酷暑の中出かけてきた。


全身脱毛の5回目、かなり毛が減ってきたようにも思うけど今回で全滅させることができるとは到底思えない程度には生える。まつげはボロボロ抜けるのに無くしたい毛は生命力が強い。

行く前に本当は良くないんだけどほんの少しだけ飲酒してしまったので眠たくて仕方がなくなりキャンセル料を払ってでも休みたくなった。洗濯掃除洗い物をしたご褒美に飲酒してしまったことを後悔したが、やっぱりキャンセル料は払いたくないし2時間(全身だとすごく時間がかかる)も予約の取れないクリニックに穴を開けるのは申し訳ないし、謝りの連絡を入れる方が気力が必要と判断しのろのろと準備しなんとか出かけた。

土曜日の街はすごく混雑していて皆これからのお盆休みを満喫する気概で満ち満ちだった。

いつものようにパンツ一丁になって巻き巻きタオル(正式にはプールタオルと呼ぶらしい、巻き巻きタオルは方言だろうか)を巻き、今月はボトックスがお得ですよなどと書いてあるチラシを仁王立ちで眺めていると看護師さんが入って来たので慌ててベッドに寝転んだ。

クリニックのチラシはいつだって魅力的でお金で解決できることは解決した方がいいと改めて思った。私は自分が耐えられなくなったらボトックスすると心に決めている、これは精神にすごく安定をもたらしてくるていると思う。

今回で最後なのでレーザーの出力を高めに設定しますね~と看護師さんが身体にラインマーカーで線を引きながら言う。流石高出力のレーザーはいつも痛いけど特別痛かった。耐えられないくらい痛かったら言ってくださいねとは言われているけど耐えられないほどではない気はするけどかなり痛い、できたらやめてほしい、なぜ私は結構な金額を支払ってこんな痛い思いをしているのか。

骨に近い部分がより痛いような気がしていたけど、腿など皮膚の薄いところも痛いし、脇など毛のしっかりした部分も痛い、流石高めの出力、分け隔てなく痛い。痛い痛い言っているけど熱い、と言う表現の方が正しいかもしれない。熱々のゴムで皮膚をギュッと吸われる感覚。

たまに看護師さんがレーザーを当てた後の場所をさすってくれる、とても痛そうな反応をしてしまった時に、痛かったですね~と優しく。それがすごく気持ちが良くて痛みがずいぶん和らぐ気がする。その瞬間には手当てってそういうことなんだ、と思い出すが思考が痛みに飲み込まれて行きまた手を当ててくれた時に思い出すを繰り返した。バンバン当てていかないといけないので全身はしてくれないけど。

痛みの瞬間はグッと息を止めた方がいいのか吐いた方がいいのか、記憶にある痛みに耐えるシーンを脳から引っ張り出そうとするけど絶え間ない痛みに脳がうまく働かない。ずっとハイローでスモーキーが麻酔なしで傷の縫合をしていたシーンを思い出したいのに上手くいかない。

全ての毛をなくそうと思ったら10回くらい通う人もいると言う話を聞いて慄いた。人様に皮膚を凝視されることはないだろうからわたしが満足するくらいの無毛ぶりを目指そう。

都会の真ん中でパンツ一丁で目隠しをされ脂汗をかきながら看護師さんに優しくされスモーキーのことを考え続けたお盆の始まり。

わたしがツルツルになっても喜ぶ人は特にはいないけど、いつでも袖のない服を選べて、好きな時にサウナで伸びができるのはいい人生な気がする。


でもまだ横綱であるVIOが残っているんだった。その時までにスモーキーが息を止めているのか吐いているのか確認しなくては。